非暴力平和隊・日本

2005年6月関西会員集会の感想

To: npjmembers@yahoogroups.jp
Date: Tue, 14 Jun 2005 04:16
Subject: [NPJ] NPJ関西会員集会

賛助会員の井上茂樹です。
6月12日(日)、京都で開かれた「関西会員集会」に参加しました。
感想と意見を述べます。
・外山聖子さんの「コア・トレーニング報告」
 大変に有意義でした。外山さんにはぜひ「報告書」をまとめていただき、皆さんが読めるようにしてほしいと思いました。

・君島論文「平和をつくる主体としてのNGO−非暴力平和隊の挑戦」(『平和・人権・NGO』抜刷)
 会場で300円で入手し、拝読しました。改めてNP誕生の経緯と意義、可能性と展望など、原理的な思索にふれることができました。会員必読!と思いました。

・NPのおかれている状況について
−−君島さんから以下のようなコメントがありました。
1.NPは、本来、PBIと比べて「規模」(チームの人数)を拡大して派遣する組織として構想された。しかし、現実にいま派遣されているスリランカ・プロジェクトは、その「規模の力」を示すような形で展開されていない。しかし、スリランカを選んだことは間違いではなかったと思う。
2.NPは、原理的に「紛争の解決」(peacemaking)に介入しない(紛争解決の当事者ではない)。この点について非常にストイックな組織である。だから、紛争解決や平和構築にもっとかかわりたいと思う人は不満(?)を覚えるかもしれない。

−−私は、NP誕生の経緯をふまえ、NPの組織・活動を原理的に理解すべきこと、また、その上で現在「試行」されているスリランカ・プロジェクトを「未来志向的」に対象化(評価)すべきこと−−を思いました。

・NPJの「非暴力トレーニング」
 外山さんは「コア・トレーニング」への感想として、「非暴力介入の実践」について種々のトレーニングがあったけれども、実際に現場に出て行く身としては「これで充分なのか?」という思いを持ったと言っておられました。
 私は、そのトレーニングの実際について、言葉にするのは難しいかもしれませんが、もっと知りたいと思いました。
 私は昨秋、「非暴力トレーニング入門編@関西」を企画しました。これは「入門編」でしたので、非暴力思想の初歩的な学習・体感というものになりました。それはそれで必要なものだと思いますが、NPJが主催する非暴力トレーニングには、「紛争地での非暴力介入というものの実際やその効果について学び・体験できるもの」を、できる限り入れていってほしいと思います。
 それは、非暴力介入の過去の実践をふまえて、NPが設立された経緯と意義、およびスリランカでの「試行」と今後の可能性などを、より身近に考えるテコになるのではないかと思います。そして、非暴力トレーニングとNPへの支援(=入会)がより近しいものになるのではないかと思います。(「非暴力トレーニング」のあり方については、総会でも議論されたようですが、これは一会員からの要望としてお聞きいただければ幸いです。)

 いずれにしても、目先の成果に左右されず、NP(およびNPJ)の存在意義を原理的に考えることの大切さを強く感じさせられる機会になりました。 草々

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