非暴力平和隊・日本

4月24日

【活動紹介】

1.世界・日本・熊本YWCAの平和と安全をつくる活動紹介(世界YWCAデーにちなみ)

2.非暴力平和隊の理念と実践についての講演(安藤氏)約1時間
 平和憲法9条を紛争地スリランカ・ミンダナオ・南スーダンで活かす活動の紹介。そこに一緒にいて見て、世界に伝える活動は一見消極的で説明しにくいが、粘り強く信頼できる人間関係を築きながら中に入っていき、当事者による問題解決をサポートする(例えば少年兵を取り戻した母親のサポート)。どちらの側にもつかず、上から指図せず、わき役に徹する(Nonpartizsanship)。日本初めての現地派遣要員大島みどりさんは、何しに来たと言われながらも外国人の第三者として共にいて交渉に同伴することであらたな紛争を起きにくくする環境づくりに努めた。
 安藤さんはスリランカでの人権侵害を見過ごさないようヒューマンライツ・ウォッチが日本政府に申し入れる際署名して現地に危険を生み出した責任をとって事務局長を辞任されたいきさつを話され、中立の立場を貫くことの困難さに触れられた。かつての幣原首相は粘り強く抵抗するほうが犠牲者は少いといったが、自分が先に血祭りにあげられることを恐れ、非暴力方法に安心できずに軍事力による平和を求める人のほうが多い。しかし武力で平和はつくれないのはイラクをみればわかること。コスタリカにならって、ハチドリの一滴でも、ひとりから平和をつくる気概をもって、「する」平和、英雄のいない平和づくりに取り組むほうがいい。
 最後に沖縄の阿波根昌鴻さんの非暴力による粘り強い基地反対運動をDVDで紹介されたが、時間が足りなかったのが残念であった。

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3.平和って何?ワークショップ(石原明子氏)
・【1】平和のイメージ、【2】平和でないイメージ、【3】 【2】⇒【1】にいたるためにできること について各人が絵や文字などで3枚の紙に表現し、グループの中で分かち合う。
・同じグループに、百万円の活動資金提供が申し出られたとして、その百万を平和構築のためにどう効果的に使うかの決議にいたる解決の手法を考える。

4.平和構築学・紛争解決学入門の講義(パワーポイントを用いて)石原氏  紛争は多様性や知らなかった世界を知る入り口であり、問題こそがより深いニーズを満たしあって人が安全に共に生きる答えを導く先生だ、という気付きを与えられました。

 「非暴力平和隊・日本」の活動理念やその具体的な活動に触れることができ、活動拡大のためのご苦労の一端も理解することができました。初めて知って、これから応援したいという若い人たちもいました(アンケートより)。熊本YWCAとしても、また個人的にも今後も継続して支援させていただきます。個人的に賛助会員、もしくは会員を増やす努力もしたいと思います。
 紛争地の当事者たちの間にいて、中立の立場で見守り、武力によらない当事者同士の問題解決力を引き出すような地味で忍耐のいる活動ですが、長い目で見ると持続可能な本当の復興支援につながる、とても大切な仕事であると改めて認識いたしました。実際に聞くことで、ほかの人たちに伝えやすくなりますので、活動キャンペーンは重要だと思います。
 でも、どの政党や党派にも偏らない立場を貫きながら、政治的な立場にいる人やジャーナリズムを動かす力になるのはとても難しいだろうな、と感じました。

(参加者:45名―学生11名、YWCA会員13名内2名学生、一般21名)
【文責:熊本YWCA 俵恭子】

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