非暴力平和隊・日本

スリランカ通信(8)2003.12.8

スリランカ通信8号/引っ越しました!

2003年12月8日
大島みどり

この通信は私の個人的な感想や考えを述べたものであり、Nonviolent Peaceforceあるいは非暴力平和隊・日本の公式見解を示すものではありません。転載・転用をご希望の際は、筆者あてご連絡ください。

やっとのことで引っ越しました! 話が決まってから10日以上、契約の交渉も、支払いも、すべてコロンボ・オフィスを通してしなくてはいけない上に、英語・シンハラ語で書類も会話も進めるので、なかなか思うようにことははかどりません。ゲスト・ハウスに払う金額もばかにならないので、とにかく眠る場所さえあったら、ということで待ちに待ったゴー・サインでした。そういうわけで、きょうは引越しにまつわる話のみです。ご了承ください。

さて、新居ですが、3階建ての家の2階です。1階は家主さんが住んでいます。ご主人はほかの町で仕事をされているので、週日は50歳代後半の奥様しかいらっしゃらないようです。ただお嬢さん夫婦が、マータラではない町でご夫婦で働いているため、ほぼ毎日3〜5歳のふたりの男の子たち(家主さんの孫達)を預けに来ます。なので、子どもたちはにぎやかですし、お嬢さん夫妻も、それから親族らしき人々も、よく見かけます。スリランカでは、親族がよく訪ねるらしいですし、また遠い親戚もすべて「おじ・おば・いとこ」などと呼び合うことも在るらしく、関係を知るのは容易ではありません。

とにかく人の出入りが多く、まだ電気やコンセントの不備、蚊帳を吊るための金具の取り付けなどなど、たくさんの修理・改善を頼んでいる「我が家」では、夜になると、何人もの人たちが「こんばんは。○○を直しに来たよ〜」といった具合に訪れます。日本のように、業者さんがひとりかせいぜいふたりでやって来て、黙々と仕事をするのと違って、何人も手の空いた人たちが一緒にいるので、そのたびにわたしたちは、やっている仕事(わたしは会計係なのでエクセルで帳簿をつけたりしています)の手を休めて、彼らと話を始めます。おととい、昨日は必要なものの買出しに暑い中、ずっと町で過ごしたので、夕方帰ってきたときはくたくたでした。早く夕食をして(まだコンロも何も無いので、近くのパン屋さんに買いに行くくらいです。遠くのレストランまで歩く元気もありません)、シャワーを浴びて寝たい!と思っている矢先に、人々がやってきます…。

でも、彼らは少しでも早く不具合を治してくれようとしているわけですから、感謝しなくてはいけません。「いけません」という思い自体、不謹慎ですが、「日本だったら、不具合は事前に調べるだろうなぁ」と思うわたしの正直な気持ちを、みなさんにお伝えしておこうと思います。しばらくは不便を覚悟しながら、とスリランカ流の慣習にもなれていこうと思っています。

家の話が途中になりましたが、3階建ての3階は、別のご家族が借りています。ご夫婦と成人した子ども、12〜13歳くらいの子どもの4人家族だそうです。先日ご主人と年下の子どもに階段の下で会い、ご挨拶しました。またいずれ長くお話したりすることもあるでしょう。

2階ですが、オフィス兼リビング・ルームのような広い空間(25畳くらいあるでしょうか、よくわかりませんが)と、3つのベッド・ルーム、小さなダイニング・テーブルがおけるくらいのキッチン・ダイニング、そしてバス・ルームとなっています。バス・ルームはシャワー兼トイレですが、シャワーのスペースがあまり広くなく、ちょっと不便です。シャワー・カーテンもない今は、シャワーを浴びるたびに、便器から何からすべてビショビショになります。

わたしの部屋はたぶん6畳くらいの広さです。それでもいちばん小さい部屋です。まだベッドしかないので、部屋はわたしにはとても広く感じます。おそらく日本から来たわたしには広さはあまり気にならないのでしょう。米国からのチーム・メイトは、しきりに小さくてものが入らないと嘆いています。ベッドは家主さんから譲り受けました。古くてちょっと(かなり?)ボロいのですが、贅沢をするつもりはないので、2年間持てば(そして何かヘンな虫とかさえいなければ)よいでしょう。

1日目の夜は、蚊の襲撃に遭いました。これはわたしだけでなく、ほかのふたりもそうでした。(わたしは窓を閉めて、電気蚊取り線香をつけていてもですが…。)蚊帳は買っていたのですが、とりつけるフックが天井になかったのです。そこできのうはそれをとりつけてもらうのが、第一の要望でした。ふたりのチームメイトは、蚊帳を使わないつもりでしたが、やはり蚊には勝てず、すべてのベッド・ルームに蚊帳がとりつけられ、昨晩は安心して皆眠れたようです。

2階を取り囲むように、ほぼ1周するほどの(実際はできませんが)バルコニーがあります。前面のほうは広いので、椅子を置いて(まだありません)お茶を飲んだり、話ができるようにする予定です。

わたしの部屋にも出口がありますが、後方のバルコニーは人がひとり通れるほどの広さしかありませんので、あまり使うことはないでしょう。風通しのために開けることはあると思いますが、蚊と安全面(後方のバルコニーの壁の一部が壊れていて、下からはしごでもかけたら上れる)のことも考えると、(こうした面では)ちょっぴり神経質なわたしとしては、おそらくあまり開け閉めはしないと思います。

コロンボからの送金を待って、火曜日から当座必要な家具類を揃え始めます。実は今週の土曜(13日)からキャンディで、スリランカ・プロジェクト・チーム全体の10日間のトレーニングに入るので、新居が整う間もなく、また荷物を持って移動です。

大島みどり

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