非暴力平和隊・日本

スリランカ通信(18)2004.4.5

スリランカ通信18号/総選挙終了

2004年4月5日
大島みどり

この通信は私の個人的な感想や考えを述べたものであり、Nonviolent Peaceforceあるいは非暴力平和隊・日本の公式見解を示すものではありません。転載・転用をご希望の際は、筆者あてご連絡ください。

みなさま、こんにちは。

ご無沙汰しています。実は前回スリランカ便り(17)をお送りしてから数日後コンピュータが壊れました。原因はわからないのですが、その前夜雷が鳴っていた際に、電源は切っていたものの、充電のためコンピュータをプラグにつないでいたので、それが悪かったのかもしれません。とにかくコンピュータに精通したSusanもお手上げ状態で、リカバリーCDを手に入れなくてはいけないと言われ、「なにも選挙前のこの時期に…」とすっかりしょげかえっていました。

ところが、昨日選挙後の報告・反省会でコロンボに集まった際にコンピュータを開けると、突然何の問題もなく動いたのです?! マータラからチーム・メイトのRitaに持ってきてもらったCDを使ってSusanに修理をしてもらおうとしたところでした。「えぇぇぇぇぇ?」これについてはまだお話したいこともあるので、次回に回したいと思いますが、原因はどうであろうと、コンピュータが動けば問題はありません。どれほどほっとしたしたことかは、ご想像いただけるかと思います。リカバリーCDでもダメだったら、日本に戻らなくてはいけないかとまで思いました。

さて、そんなことより総選挙のご報告です。

たぶん結果については、わたしより日本のみなさまのほうが、詳しい情報を得ていらっしゃるのではないかと思います。とにかく大統領が所属する政党が半数に近い数を取り、首相の政党にかなりの差をつけています。ただ大統領側もまだ過半数に満たないので、小さな政党を取り込んで、過半数を満たす残り8議席を取る工作をしているようです。LTTEがサポートするタミル政党は、ほぼ10%の議席を獲得し、仏教僧が組織した政党は、約4%の議席を取りました。(このどちらの政党も、大統領側、あるいは首相側にはつかない、と公言しています。)スリランカの政治がどう変わっていくか、また破棄はされていないものの、中断したままのLTTE側と政府側の和平交渉が今後どう進展するか、あるいは逆の方向に向かうかは、いまの段階では見通しが難しいところです。

さて、わたしたちNPのメンバーは、3月28・29日にパートナー団体のPAFFRELが行った外国人監視団のトレーニングに参加するため、コロンボに集まりました。正確な数はわかりませんが、PAFFRELをとおして、100名以上の外国人監視団が組織され、日本からも20名以上が参加しました。

ただし日本政府が送った10名は、PAFFRELとは別のルートで行動したようで、お会いすることはありませんでした。そのほかは、明石さんが代表を務める日本紛争予防センターがボランティアを募って10名を越える方々が集まっていました。非暴力平和隊・日本(NPJ)からは、小林善樹さんという男性が参加されました。

スリランカの総選挙のしくみを詳細に書くことはできませんが、全土が22の選挙区に分けられ、PAFFRELは全国の各投票所に、投票開始から終了まで2名の地元ボランティア監視員を置くと同時に、外国人監視員と通訳、そして少数の地元監視員からなるモバイル(移動)・チームとして組織し、投票開始から終了までを監視する手配をしていました。たとえば、マータラにはNPからRita、そしてその他外国人監視員が3名送られ、通訳2名、地元PAFFRELボランティア数名と共に2台のバンに分かれて、マータラ選挙区のさまざまな投票所を終日移動して監視しました。またわたしは応援チームとして送られているバティカロアのNPオフィスに帰り、そこのチーム・メイトのSusan、Sreeram、そしてそのほか4名の外国人とともに、バティカロア地区の監視にあたりました。

バティカロアでは地元のPAFFREL、サルボダヤが合計9台のバンを用意していたため、わたしたち外国人は一人ずつ通訳と地元のボランティア数名とチームを作り、担当の区域をまわることになりました。朝の7時の投票開始時に、投票箱に不正が無いかどうかのチェックをしなくてはならないため、地元ボランティア、通訳、バンの到着を待って、6時半すぎにわたしはヴァルチェナイのオフィスを出発しました。

さて、いまこれを書きながら、みなさんがどれほど詳しい投票日の詳細をご希望か計りかねています。おそらくこのあたりで一度終了して、また別のメールを書いたほうがよいのではないかと思います。またバティカロア、そしてヴァルチェナイの状況についても、お話したいことがあるので、それも別メールがよいかと思っています。そしてもうひとつ気になるのは、わたしの日本語です。英語がうまくなったわけでもないのに、わたしの日本語がかなり怪しくなっているのには、じぶんのことながら、かなりまいっています。話し言葉も書き言葉もです。読みにくい文章になっていることを、どうかお許しください。

明日6日にはヴァルチェナイに戻らなくてはいけないので、できればその前にSL便り(19)を用意しておこうと思います。それからこの場をお借りして、この2週間近くの間、もしみなさまの中でわたしあてにメールを送ってくださった方がいらっしゃいましたら、お返事できなかったことをお詫びいたします。バティカロア、そしてヴァルチェナイの状況(一般的なものから、オフィスのことまで)は決して良くないので、できればマータラに早く戻りたいと思っています。

それではみなさま、この続きをお楽しみに?!
日本ではもう桜が散り始めたそうですね。どうかお元気で。

大島みどり

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