非暴力平和隊・日本

スリランカ通信(50)2005.04.01

スリランカ通信51号/スリランカの新年

2005年4月1日
大島みどり

この通信は私の個人的な感想や考えを述べたものであり、Nonviolent Peaceforceあるいは非暴力平和隊・日本の公式見解を示すものではありません。転載・転用をご希望の際は、筆者あてご連絡ください。

みなさま、大変ご無沙汰しています。日本はもう桜の季節ですね。新学期、新生活スタートの時期ですが、わたしは一足先に、マータラでの新・再生活を始めました。6ヶ月留守にした(?!)マータラは、以前に比べ、交通量が増えたような気がしますし、新しいお店がいくつもできているようです。でも、見慣れた街角の見慣れた商店の人たちが、一瞬「あれ?」という顔をして、でもすぐに笑顔で声をかけてくれるのに、うれしさを感じます。

基本的にはわたしはここにひとりで滞在しますが、わたしがマータラに着いた翌日から、昨年9月にマータラに(わたしとRitaと交代に)赴任したKathyが1週間ほどマータラを訪問しています。彼女は昨年12月26日朝、海岸沿いにある教会に礼拝に行き、そこで津波の被害に遭いました。足の甲(くるぶし近く)を骨折し、その後治療で母国へ戻っていましたが、3月20日にスリランカに戻りました。来週から始まる、次期フィールド・チーム・メンバーの基礎トレーニングに参加するため(彼女は昨年8月からの途中参加なので、基礎トレーニングは受けていませんでした)、彼女のマータラ訪問は1週間のみです。

またわたしとともにマータラに赴任し、昨年9月以降もKathyとマータラに留まったFrankは、津波2−3日後に軽い心臓発作を起こし、やはりその後母国で治療・休養にあたっていましたが、来週中ごろにはスリランカに戻ってこられそうです。彼もすべての荷物をマータラに置いているので、おそらく来週末あたりにはマータラに一度は来ることになるだろうと思います。ただFrank、そしてトレーニング終了後のKathyはともに、他の地域へ転任する予定なので、彼らが荷物を移動し終わる4月末には、わたしはひとりになる予定です。

そんなわけで、訪問者があったり、再来週のスリランカ新年の休み(4月13・14日)で、なかなか本格的な仕事にはたどり着けません。1ヶ月は様子見、マータラの津波救援活動の状況把握とそのモニタリングの開始という状態で終わりそうです。活動については、また次回の通信で少しお話させていただくつもりです。

さて、先に書きました「基礎トレーニング」のことですが、NPは今年9月にSLプロジェクトが3年目に入るにあたり、何名かのオリジナル・メンバーが辞職する可能性を見込み、第2期フィールド・チーム・メンバーの大規模募集を昨年末から行いました。書類審査、電話インタビューを受けて選考に残った22名が、今週4日間のアセスメント(最終選考)と、来週から始まる3週間のトレーニングを受けに、スリランカに来ています。わたしたちは、この一連の過程を、スリランカに来る前の2003年6−7月(スリランカへ来たのは9月末)にタイで受けましたが、今回はすべてをスリランカでやるということです。彼らは3週間のトレーニング後いったん自国に戻り、7月に再度国内トレーニングを受けるためにスリランカにやって来ます。そしてその後9月に赴任地へ派遣される予定です。

いま活動中のフィールド・チーム・メンバーには、去年2回の小規模募集でやってきた2名(2名ずつ2回ありましたが、すでにそのうちの2名は去っています)と、さらに今年初めにリクルートされた3名がいます。ただこの3名は前回3月初めの全体チーム・ミーティング前後に参加したばかりで、ミーティング後は各フィールド・オフィスを訪問していたため、まだ赴任地が決まっていません。彼ら3名とKathyの計4名も、来週からのトレーニングに参加します。つまり、戻ってくるFrank、そしてトレーニング終了後の4名が、3箇所(マータラには来ないはずなので)のフィールド・オフィスに4月末までには赴任されることになります。

ただ実際は、病気療養(帰国)中のメンバーがいたり、4−5月に長期休暇をとるメンバー、3年目を更新するとチケット代がNPに支払ってもらえる(自国)休暇をとるメンバー、そしてNPを去る予定のメンバーなど、とても出入りが激しく、いま誰がいったいフィールドにいるのかを把握するのは、至難の業になってきています。もちろんそこまで把握する必要があるのは、スリランカにいるわたしたちだけですが。

状況だけ書いて、こんなに長くなってしまいました。
次回はもう少し活動について書いてみたいと思います。
憶えかけていたシンハラ語の単語と文字を相当忘れているじぶんに不満と焦りを感じていますが、なんとか少しずつ取り戻したいと思っています。もちろんしばらく落ち着かないので、どのくらいそれが可能なのかはわかりませんが・・・。

それではみなさまお元気で。美しい桜の季節をお楽しみください。

大島みどり

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