非暴力平和隊・日本

NP共同代表からの手紙:2004年4月23日

和訳/Letter from NP co-chairs 20040423

2004年4月23日

[英語版]

親愛なるNPメンバー団体のみなさん、

非暴力平和隊国際理事会を代表してご挨拶いたします。長らくご無沙汰していたこの手紙を書く機会に、非暴力の将来について皆さんとの対話を始めたいと考えます。

世界中のメンバー団体により構成される独立した国際的NGOを立ち上げる為にインドでお会いしてから18ヶ月近くになります。これから18ヶ月後に、それまでの進展状況の再検討と2008年におけるこの組織のあるべき方向付けの為に、一回目のNPの三年次会議でお会いすることになります。

過去18ヶ月に我々は多大な成果を挙げてきました。この間、我々はスリランカに、最初の国際チームをリクルートし、訓練し、展開して来ましたし、彼らは我々の為にそこで素晴らしい仕事をするのに忙殺されてきました。添付しておりますのは我々のチームが作成したスリランカ情勢についての報告書です。我々は、今後のNPプロジェクトの候補地としてイスラエル/パレスチナ、ビルマ、韓国、ウガンダとフィリッピンを引続き検討しています。我々はこの任務の展開と持続を可能にする為、セントポールに強力なスタッフチームを、そして、サンフランシスコ、ワシントンDC、ブリュッセル、デリー、グワヤキル(エクアドル)に事務所を設立し、組織のインフラを構築しました。

過去18ヶ月にわたり、この任務全てを支える為に100万ドル近くを調達しましたし、40を超える国々からの政治的、草の根的な支持を築き続けてきました。我々が活動をしてきた短期間の間にも平和賞を勝ちうることまでも出来たのです。

誇りにすべきことは多々ありますが、2002年12月に自らに課した大きな望みを達成しようとすれば、これから多くの厳しい努力が必要でもあります。現実に、また誰の目から見ても、我々は未だ真の国際組織ではありません。我々の資金の少なくとも90%がいまだに米国の資金源から来ており、我々の国際的な枠組みはまだ脆弱のままです。NPの諸機関の間の情報の流れは適切というには程遠く、IGCの種々の委員会、作業グループはまだ十分には機能していません。

これらが、今後18ヶ月に亘り、皆さんの力を借りて、取り組むべき課題であります。我々は、スリランカにおける我々のパイロットプロジェクト推進の日常業務を遂行し、我々の支援を求めてきた同国の人々に変化をもたらす為の支援をしていることに関し、ウイリアム・ノックスと彼のプロジェクトスタッフ、現場チームメンバーに全幅の信頼を置いています。我々は、スリランカプロジェクトに対する必要な組織的バックアップを提供し、組織全体のスムーズで効率的な活動を確実にしているメル・ダンカンと世界中のその他のスタッフに全幅の信頼を置いています。然し、より優れた情報と意思決定のチャンネルを有する更に国際的な組織を構築する任務は我々、即ちメンバー団体とIGC におけるその代表に課されたものです。これらの点について、我々は、あなた方と一緒に行動する用意があります。

先月、欧州中から15のメンバー団体が、当該地域におけるNP支援の組織化への最善の策とNP内全般での意思決定と情報流通の仕組みの改善策について議論すべく、スコットランドに集まりました。多くの具体的なアイディアや支援の申し出が出てきた前向きで建設的な会議でした。その会議の議事録をNPの皆さまに情報として配布いたします。

このように地域ベースで集まることが世界の他の地域ではずっと困難であろうことは理解しますが、2005年或いは2006年の三年次会議開催に先立って、各地域でMOの地域会議を少なくとも一回は持つことが極めて大切であると我々は感じます。このことにより、組織全体としての合意に達する前に地域レベルで諸課題の議論をより深く掘り下げることを可能にするでしょう。

当面、我々は、第2回IGC 全体会議の準備をしています。この会議はスリランカの政情の為3月から延期されており、7月第一週に開催が予定されています。これは、MOとしての皆さんが、それぞれの地域代表を通じて、我々に意見を出し、そして、懸念を表明される良い機会です。この機会を利用して、NPの将来をどうお考えになっているか、又そこに到達する為にあなたがどう支援できるかをお考えください。

多数の皆さんが、クリスティーネ・シュバイツァーのNP年間レビューの質問状に回答いただきました。彼女の調査結果の要旨は近く皆さんに配布されます。皆さんは当組織の内規の原稿をも受け取っていただきました。(注記:現在翻訳作業中)これらは、欧州MOにより検討されまして、彼らが提案した変更点も然るべく皆さんに送られます。それらについても皆さんのコメントを頂くよう強くお願いします。

次のIGC会議で検討されるその他の課題の中には、現場でのNPの任務の性格と限界、世界の諸々の地域で行う調査の深耕についての提案、国際事務局を米国から移転させる問題、などがあります。これらの案件やNPメンバー団体としての皆さんに影響のあるその他の案件について、皆さんのご意見を聞きたいと期待しています。共に、この世界で変化をもたらす組織の構築を行いましょう。我々誰もがこのような組織が本当に必要とされていることを知っています。

敬具

共同代表:ティム・ウォリスおよびクラウディア・サマヨア

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