非暴力平和隊・日本

2003年6〜7月に行われたフィールド・ワーカーの
事前トレーニングとアセスメントの報告

アセスメント(選考)

18人が選ばれアセスメントを受けた。10人が女性で8人が男性、11人が北側から、7人が南側から、各国の内訳は、アメリカ4人、ドイツ2人、カナダ2人、日本2人、ケニア2人、ガーナ2人、インド2人、フィリピン1人、ブラジル1人、パレスチナ1人、オーストラリア1人となっている。メンバー団体は応募者募集の過程で大きな役割を果たした。17人が6月27‐30日のアセスメントのためにタイのチェンマイに到着した。パレスチナ人男性はタイに出発する前日に参加を取りやめた。

メリー・ルー・オット(現地に行けなくなったクリスティーネ・シュバイツアーの代役)、ラジヴ・ヴォラ、ディヴィッド・グラントが4日間のセッションを進行した。

アセスメントは以下の3点を中心にマニュアルに基づいて行われた。

  • 応募者が自分自身を評価する。
  • 応募者が、チームの中での自分と他の応募者との関係を評価する
  • 応募者が非暴力平和隊(NP)とその中での自分の今後の役割について評価する

以上の各点について、選考スタッフは主に進行役とアドバイスを行った。

最初の2日半の間、選考スタッフは、チーム構築とグループ力学、価値やコミュニケーション方式の特徴について評価するトレーニングを指導した。行動規範ならびにその中の難問、ジレンマ、矛盾点についても徹底的に勉強した。

3日目の後半に選考スタッフは応募者に継続意志があるかどうかについてグループの前で、フォーマルな形で発表させた。応募者達は相互に質疑応答を行った。このセッションは熱のこもった感動的なものとなった。

4日目は終日3人の選考スタッフが応募者と個別に20分程度のインタビューを行っ た。この過程は時に精神的に疲れさせるものとなった。結果的には4人が継続しないことを決めた。4人とも、親族関係や子どもや他の仕事といった個人的事情による理由である。4人のうち一人は、NPアフリカ協議会の準備として、またアフリカ人の配備に向けて寄与するために18日間のトレーニングに残るよう薦められた。その他の3人、カナダ人男性、ドイツ人男性、日本人女性各1名はこのアセスメントの後に帰国した。

最終的に参加者達の反応はおおむね肯定的であった。参加者はNPが発展途中であり、初めてのパイロットプロジェクトとして埋めなければならない多くの「空白部分」があるだろう、ということを実感した。

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トレーニング

「トレーニング・フォー・チェンジ(TfC)」はNPトレーニング委員会の監督のもとでこのカリキュラムを作成した。過去1年半、TfCは国連のPKO活動、カナダのレスター・ピアソン・スクールを含む幅広い平和活動チームや非暴力トレーニング、軍の平和維持で行われたトレーニングまで調査を行った。昨年12月のインドでの設立総会の後、NPトレーニング委員会は主に電子メールと電話でやり取りし、また2日間のTfC会議をおこなった。

ジョージ・レイキーはメル・ダンカンと相談して、トレーニング・チームにジェラルド・ゴマーニ(ジンバブエ)、ウェッポン・クアンカウ、そして彼自身を選んだ。

TfCのダニエル・ハンターはオブザーバーとして参加し、NPのレニーフ・ヘイムステッドとラム・マニヴァナンもトレーニングに参加した。プロジェクト現地責任者のウィリアム・ノックスはトレーニングの一部に参加する。TfCは、外部の評価機関と契約を結び、来年初頭にチームのメンバーと面談を行ってもらい、どのトレーニングが現地で有効であるかを評価する。

トレーニングは7月2日から19日まで行われる。

主なトレーニング内容

  • 任務処理技能
    任務の要約報告(NPに対する内部報告)
    第三者による非暴力介入の技能の見直し
    影響力の前後関係分析:「影響力はどこから来るのか?」
    チームの構築(チームリーダーを含む)+役割と組織構造の明確化
  • 環境
    その国と紛争についての知識
    ・歴史的特徴
    ・政治的特徴
    ・紛争の地域に与える影響
    地域/国の文化紹介
    その地域の活動団体(軍、政府、NGO,メディアなど)との協力
  • 大規模な紛争分析技能
    紛争地図の作成
    脅威分析(例えば事件発生地図の作成など)
  • 目前の紛争(対応)技能
  • チーム・ダイナミックス
    人事配置の方針について
    安全性についての要約報告(例えば他の国際的なNGOからの情報)
    チームの補給業務
  • 個人的な健康管理
    地域の保健衛生情報:衛生状態その他の保健に関する事情
    スリランカにおいて、一人について、そして彼らがどのように見なされているか (例えばジェンダーや家族経歴など)についての内省
  • その他の専門的な基本となる技能
    運転技能
    ・紛争地での運転
    ・オフロードでの運転
    基本的な救急医療技能(例えば3−5時間の短いワークショップ)
    関連する技能の検討

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