非暴力平和隊・日本

野田真紀インドネシアレポート:No.12

No.12 2003年4月7日

皆様、お変わりはないでしょうか?インドネシア便りを送り始めて早くも1年が過ぎました。私のインドネシアでの生活を含め、PBIでの活動をサポートグループの皆様にお伝えしてきましたが、今回が最終号となってしまいました。

4月から、HDC(Henry Dunant Center;インドネシア政府とGAMの停戦合意を仲介したスイス主体のNGO)で働くことになりました。昨年の12月9日の停戦合意意向、「平和ゾーン」の設立や、武装解除がアチェにて進められていますが、それと平行して、市民社会の強化というのも進められています。これは、紛争後の再開発・平和構築を焦点としています。停戦合意が結ばれる前に、日本で東京会合というのが開かれ、そこで日本を含めた各国がアチェへの支援を採択しました。地元のNGOや州・県政府を通しての人道的支援・開発を進めていく分野で今度もアチェにて活動を続けていきます。今まで、PBIで学んできたことを十二分に生かせる機会だと思っております。

今まで皆様には非暴力での紛争解決ということで、私達PBIの活動を報告してきました。多くの方に賛同・支援を頂き、日本でも武力ではなく非暴力での紛争解決を望む声が高まってきたことを、この1年間メールを通して、また講演会などを通して感じる事ができ、嬉しく思っております。PBIを離れることとなりましたが、私の考え方が変わったというわけではなく、これからもPBIの活動、また非暴力での紛争解決、といった考え方は支持していきたいと思っております。

PBIのヴォランティアとして現地で活動してみたい、またPBIの活動をもっと知りたいという方は、PBIのホームページhttp://www.peacebrigades.org/
または、ciaomakinoda@hotmail.com にご連絡ください。

最後となりましたが、アチェの最近の状況を報告したいと思います。停戦合意後、銃撃戦や紛争が原因での死亡率がかなり低下しています。しかしながら、3月のはじめには、中アチェ県でJSC(合同治安委員会)のメンバーが襲われるといった事件が起こり、その後デモンストレーションなども多く起こっています。まだまだ不安定な状況であるともいえますが、5つの平和ゾーンは稼動しており、銃撃戦が少なくなり、平和への道を歩む一歩を踏み出していることに対しての市民の喜びの声を聞きます。皆様にも、今後のアチェの状況を見守っていただき、アチェの人々が平和の恩恵を受け続けられるよう支持していただきたいと思います。

一年間、皆様には私クサポートグループということで、本当にお世話になりました。これで、縁が切れてしまうというわけではありませんので、これからもご指導・ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

野田 真紀

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