非暴力平和隊実現可能性の研究【第1章 第2節(1)】
第1章 非暴力平和隊のイメージ
1.2 紛争介入が正当化されるのはいつか?
1.2.1 はじめに
紛争介入が正当であるか否かという問題は、この10年以上にわたってかなり徹底的に論議されて来た。
しかしこの論議はいつも、介入の普遍的正義の問題と、武力行使の正当化の問題を一緒くたにしている。どのような論議 においても、破壊的な武力行使は特別に扱うのが当然だ、ということは否定せずに、やはり、介入の正当化の問題をもっと一般的に持ち出すことが必要である。
他者の紛争に自分自身を関与させなければならないどのような権利を持っているのだろうか? この問題に対しては二つのアプローチがある。一つは国際法に関する法的なもので、もう一つは、純粋に倫理的で政治的性質を持ついろいろな問題に関連する倫理的なものである。