非暴力平和隊・日本

非暴力平和隊・日本ニューズレター6号(2005年1月31日発行)

スマトラ島沖地震・津波 特集号

【目次】
スリランカ復興への道のり 大島みどり
津波に関するNPの対応について
スマトラ沖地震・津波被災地支援情報
PBIインドネシア通信 藤村陽子
GPPAC報告 大橋祐治
第6回非暴力連続講座・報告 佐藤妙子
GPPAC記念シンポジウムのご案内
今後の予定・事務局だより

スリランカ復興への道のり -平和で豊かな国づくりを目指して-

ニューズレターNo. 6
支援者のみなさま、わたしは元気に過ごしています。心配してメール・電話をくださったみなさま、ほんとうにありがとうございます。9月まで住んでいたマータラの大家さんほか、何人かの友達に徐々に連絡が取れ始め、少しほっとしたものの、いまだに連絡の取れない方々の安否は、時間が経っているだけに心配です。

私のいるジャフナの町自体は、被害がありませんでした。実際わたしは、12月26日朝に起こった津波のことを昼近くまで知りませんでした。それもその時点では、「きょうスリランカ中が大変なことになっている」というだけの情報で、大雨の警報が各地でずっと出ていましたので、わたしはてっきり大雨で洪水があちこちで起こっているのだと思いました。少なくともわたしのまわりの人々は誰も、英語の「地震」「津波」ということばを知らなかったのです。後から聞くと、英語のことばを知らないだけでなく、誰もスリランカでそうしたものを体験したことがなかったのです。それで、津波が海岸線を襲ったとき、(わたしに話した人のことばをそのまま使えば)人々はあっけにとられてか、あるいは興味津々に、ぼぉーっと見ていたそうです。

もうみなさまは全般的な津波被害状況に関してはかなりの情報を得ていらっしゃると思いますので、私の見聞きした、断片的なスリランカ北部の被害状況をお知らせします。

キリノッチ/ムラティブ

ニューズレターNo. 6
ジャフナの右下(南東)、LTTE本拠地のキリノッチのほぼ東、海岸沿いに面した町(県でもあります)ムラティブは、今回の被害が大きかったところのひとつです。

12月30日、わたしのチームの協力者のひとりである牧師様に同行し、ムラティブに向かいました。わたしはムラティブに入るためのLTTEの手続きとチェックについてまったく無知だったのですが、立ち入る3日前には許可を申請し、チェックを受けなくてはいけませんでした。それをしてなかったので、わたしはムラティブに入ることは許されず、キリノッチの教会で牧師様たちの帰りを待つことになりました。キリノッチの町にあるふたつの学校に作られた避難キャンプと総合病院は、ジャフナのLTTE支配地域等で被害を受けて移送された人たちで埋まっていました。

ムラティブから帰って来られた牧師様たちにお話をうかがったところ、当日は、スリランカ中南部の高地(ヌワラ・エリヤやおそらくキャンディあたりまでも含む地域)から援助チームが来ていて、支給物資はほぼ十分に配給されていたそうです。牧師様は、これからは避難民の再定住と新しい生活スタートのための準備について考え、その必要経費を集めなくてはいけない。また、例えば抱いていた赤ちゃんを波にさらわれた母親など、精神的・心理的にショックを受けた人たちが多いので、彼(女)らへのカウンセリングをしなくてはいけない。しかし、カウンセラーの数は圧倒的に足りないので、ボランティアを募り、 1-2日の簡単なトレーニングをして、あとはOJT(実践)でやってもらうしかない。そしてできれば300人の患者がいれば、300人のカウンセラーが欲しい・・・そういったことを話されていました。

ポイント・ペドロ(PPD)

1月6日、前回とは別の牧師様に同行してポイント・ペドロ(以下PPD)の公立学校に作られた避難民キャンプを1週間ぶりに訪問しました。PPDはジャフナ半島の右側(最北端)の海岸線にあります。

前回に比べ、人々は衣服やバケツなどの生活用品を格段に多く持っているようでしたし、布やシート、ござを使って家族ごとの仕切りをなるべく確保しようとしているようでしたが、それでも、女性用下着の数が足りず、またプライバシーもまったくない、といった苦情が多く聞かれました。収容人数も半数近くに減らしたらしいのですが、それでも狭い校舎(日本の学校・教室を想像してはいけません、窓ガラスのない窓、ドアも洗面所も水洗トイレもない、コンクリートの建物です)と、ちょっとした広場の端にある、物置にしか見えない木造の小屋(ここはまったくの吹きさらし)の土の地面に、人々はござを敷いて、身を寄せ合っています。暖かい土地柄なのが、ほんとうに不幸中の幸いです。政府は人々に少しでも活気と自助努力を求めるため、避難民への食事の配給を止め、各避難場所で食事の用意ができるように、食糧となべ・釜などの用意を整えました。人々は徐々に被災した村へ戻り、瓦礫の後片付けや、必要なものを回収しているとのことでしたが、何人かから聞いたところ、村にはまだ異臭が漂っているとのこと。行方不明者の数の多さから想像すれば、まだ瓦礫の下に死体が埋まっている可能性は多いかもしれません…。村の再建と人々の再定住のためにも、ブルドーザーのような重機による瓦礫の撤去がなによりも急がれます。わたしが同行させていただいた牧師様の団体は、カウンセラー(多くが若い女性)を一日2交代で、ほぼ10人前後ずつそのキャンプに送っているようでした。多くの時間は子どもたちとの遊びに費やしていましたが、そのほか、おとなたちへのカウンセリングも、一日3人を限度にしているそうです。それ以上はカウンセラー自身に負担になるため、制限しているそうです。カウンセラーが2〜3人一組となって、子どもたちを年齢と性別に分け、グループごとに歌を歌ったり、ゲームをしたり、ボールを使って遊ばせていました。

PPDで被害を受けた人たちは、最初「戦争がまた始まって」、攻撃があったのだと、その音の大きさから思ったそうです。そして床に伏せたがために、壁の下敷きになったり、逃げ遅れたりした人がかなりあったようです。おそらく南部の人たちには、そうした「戦争が始まった」という意識はなかったでしょう。兵士として南部から送られ、戦死した親戚などはいても、彼らの土地は、これまで戦地になったことはないからです。彼らは、ただ何も知らず、マータラの日曜マーケット(海岸からほんの100mほどのところで開かれていました)で、日曜の朝を楽しんでいたのかもしれません。

ストレス/トラウマから立ち直るために

被害の大小、救援物資の配給の不公平さなど、各方面からさまざまな声を聞きますが、なにが本当で、なにが信用できるか、どちらがよりひどいかは、比べるすべもありません。でも、比べたところで、被害を受けた人々の悲しみは癒されません。

世界各地から送られる救援物資と義捐金、そして励ましのことばに、心から感謝しつつ、スリランカの(そして被害を受けた諸国の)人々は、じぶんたちの足で再度立ち上がる努力をしていかなくてはならないのだと思います。他人がじぶんに何をしてくれるかではなく、じぶんが他人に何ができるのかを考えられたとき、わたしたちは立ち直れるでしょう。

ストレスには比較的強いほうだと思っているわたしですが、「なにもできない」ストレスからか、ある晩、銃をつきつけられて、声も出せない悪夢を見ました。声が出ないのです。そしてやっと出たのが、「たすけて!」。言ってから、「あ、英語で言わなくちゃ!」と焦って、"Help!" (いまでも日本語・英語で夢を見ますが、両方の言語で見るのはまれです!)それでも、だれも気がついてくれず、「もうだめだ」と思ったところで、うなされて目が覚めました。言語のところなど、今は笑えますが、やっぱりストレスが大きいのだろうと思います。わたしでさえそうですから、津波のPTSDを持つ人々のことを思うと辛いです…。

災害のなかでの祭式-タイ・ポーンガル

1月14日はヒンズー/タミルのタイ・ポーンガルという太陽を崇拝するお祭りでした。儀式は、太陽の神に捧げるポーンガルという食事(さまざまなものを入れた、甘い赤米のごはん、日本でいう「おはぎ」のようなものでしょうか)を作るというものです。

朝6時半に知り合いの家に着いたときは、すでに始まっていましたが、一連の儀式のあと、すぐ目の前にある有名なヒンズー教寺院にお参りし、そして帰ってきて、太陽の神様に捧げたあとの食事をいただくというものでした。大災害の後でも、こうした伝統的な文化・習慣を、「お祭り騒ぎ」としてではなく、神聖なものとして続けていくのは、とても大切なことだと思います。

復興に向けて

避難所の多くに学校が使われているため、1月10日から始まるはずの新学期開始が延期されています。行政やLTTE,現地NGO,国際NGOが一緒になって作っているジョイント・タスク・フォース(企画・管理・運営等を行なう共同対策委員会)では、被災者たちがもともと住んでいた村々の近くに、彼らの仮設住宅を作ろうとしています。一時避難所から、もう少し設備(水・トイレ・電気など)の整った施設に移動してもらおうというわけです。しかし、もちろんこのためには、土地の確保・整備や建物の建設があるわけで、時間がかかります。

13日に、ほぼ10日ぶりにムラティブを訪問しました。前回瓦礫の山だった町の65%近くは瓦礫が除かれていましたが、半壊した家などはそのままですし、壊れていない家や店も、ほとんど人が住んでいない様子で、ほぼゴースト・タウン化しています。見られるのは、瓦礫撤去作業をしている男性たちの姿ばかりです。海岸線を占拠する、軍の立ち入り禁止地域(high security zone)では、どうやら(10日前と同じように)兵士たちが、まだ砂に埋まっているかもしれない行方不明者を探しているように、遠方から見受けられました。

先日訪問した牧師様は、この4週間遅々として進まない支援活動に業を煮やし、それに従事しているあらゆる団体(政府、反政府勢力、国際NGO)を、非難していました。被災者の立場にたったものの見方をすれば、当然の不満だと思います。被災者も、被災者の立場に立つ人々も、そして支援する人々も、ほんとうは同じように苛立ちを覚えているはずです。

錯乱する情報-真実は

災害救援には、利害もからんできます。ある場面では、政府がLTTEに対して、政府の北東部への救援を阻止していると言い、別の場面では、LTTEが、政府は北東部に何も援助をしていないと言います。

一般にジャフナ(キリノッチ、ムラティブ)の人々は、政府の救援は、被災後何日も届かなかったと訴えます。また、新聞では大統領も首相も、いまは国内で仲たがいしている場合ではないと総力を挙げての復興を呼びかけますし、LTTEサイドもまた政府に対し、共同で支援に当たろうと提案していると伝えます。いったい何が本当なのでしょう?

おそらくそのどれもが、真実の一部を言ってはいるものの、真実の全部を言い当ててはいないのだと思います。誰もがすべてを見ているわけではありません。見ていない部分は、他人からの情報やうわさで補っています。被災者数や被災家屋のデータの数が、出所によって変わるのは、多く言うことで、あるいは少なく言うことで、もしかしたら、少しでも多くの利害が得られるからかもしれません…。

継続的支援を-草の根レベルで

ポーンガルに招いてくれた友人の話では、どうやら各国政府による災害支援では、義捐金が必要以上に集っているということです。けれど、そうしたお義捐金の使途をモニタリングすることはとても難しいことです。集まったお金が必ずしも草の根レベル、民間のほんとうに困っている人々(漁民たちほか)に届くとは限りません。いまいちばん大切で急がれている仮設住宅建設でさえ、思うようにはかどっていない状況です。お金が余っているなら、そうしたところへいくらでも回せるはずなのに、現実にはそうした流れはできていません。義捐金が政治的に使われていると、友人は嘆いていました。

どうぞ、みなさま、まだこれからスリランカ、あるいはそのほかどこの被災国へでも支援のご協力をお考えであれば、なるべく草の根レベルで、直接被災者の人々に関わっている団体・人々に資金をお寄せください。

スリランカの人々が「支援づけ」に慣れてしまうことを避けながらも、なおかつ必要な支援はしていかなくてはならないという、バランスのとれた姿勢で対応していかなくてはいけないと思います。とてもむずかしいことですが、それが支援側としても、同じアジアの仲間としても、わたしたちに課せられた責任だと思います。

1ヶ月が経って

きょう1月26日で津波災害から1ヶ月が経ちました。スリランカ全土で亡くなった人々を弔う慰霊祭が行われました。わたしたちのように、災害援助に携わる人々にとっては、息つく間もないほどあっという間の、そして家族を、家を、すべてを失った被災者たちにとっては1年にも感じられたはずの1ヶ月だったと思います。支援体制はいま、緊急救援から、人々が仮設住宅に移ろうとする第2フェーズに差し掛かっていますが、肝心の仮設住宅建設がまだ始まっていません。仮設住宅の土地・建設資材・必要経費確保に手間取り、まだいつ被災者たちが一時避難所から仮設住宅へ移れるかも、見通しがまったくたっていない状況です。プライバシーもなにもない被災者たちの、長期に及ぶ心労が心配です。一刻も早い仮設住宅の完成が望まれます。

これからまだまだわたしたちは、長い復興と再建の道のりを歩んでいかなくてはなりません。政府もLTTEも、シンハラ人もタミル人も、イスラム教徒もクリスチャンも、すべての人々が協力し合って、平和で豊かな国づくりを目指すことを、願ってやみません。そして、スリランカのより良い未来のために、国際社会も協力していかなくてはならないと思います。

この文章は、大島さんの出している「スリランカ通信」39〜46号(12月28日〜1月27日)からの抜粋を、本人の了承を得て編集部でまとめたものです

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非暴力平和隊のスリランカにおける当面の任務

非暴力平和隊(NP)の事務局長メル・ダンカン、スリランカ・プロジェクト・ディレクターのウィリアム・ノックス、チームリーダーのジャン・パッション、リサーチ・ディレクターのクリスティーン・シュヴァイツァーの4人が、12月29日に国際電話会議を開き、非暴力平和隊フィールドワーカーが津波被災後のスリランカにおいて当面何をすべきかについて議論しました。そして、当面の任務として下記の7点が提案されました。

非暴力平和隊・日本(NPJ)としてもこれを妥当なものであると考え、以下にご報告いたします。

1. 地域において緊張が高まったときの平和維持。

2. 不平等、差別が生じないための監視。救援が特定の集団にばかり向けられて中立性が失われていないかどうかをチェックする。新たにスリランカで活動する救援者がひとつの集団ばかりを対象にしないように配慮する。

3. 救援活動における地元の人々の参加を促し、主体性を尊重する。すべての人に救援が行き届くよう、公正さを確保する。

4. 救援が行き届いていない地域を指摘する。日々の報告の中でそのことを指摘し、救援団体にそのことを(チームメンバーが自分自身で)伝える。

5. チームメンバーがいる地域の状況について(当面)毎日、報告を出す。この報告は、非暴力平和隊のスタッフ、プログラム委員会、コロンボのNGO連絡会、人道支援コンソーシアムに対してなされる。また(大使館を含めて)この報告が有益であると思われるところにも送る。

6. 紛争と平和に関連して何が起きているか(たとえば、集団間の協力、軍事的な動きなど)を、監視する。

7. チームメンバーがいる地域内で(地元のNGOに対して)交通手段を提供する。

NP国際事務局からのスリランカ現地の最新活動報告

キャシィ・オロヴゥィゴーとフランク・マッカイ・アニムアピアーが退院したとお知らせできることを嬉しく思います。(訳注:津波の際にキャシィは足を骨折フランクは心臓発作を起こして入院しました) キャシィは快復するために今日ナイジェリヤに帰国しました。フランクも間もなくガーナへ帰ります。二人ともできるだけ早くスリランカでの平和維持活動に戻ることを望んでいます。

リタ・クルスはポルトガルからスリランカの奉仕に戻り、キャシイたちが入院してから閉鎖されていたマータラ・オフィスを再開するために、リタ・ウェブと合流しました。マータラ入りして以来、救援と再建のプロセスを監視する市民社会の国民的システムを樹立するために、スリランカの400のNGOの連合体であるPAFFRELを支援してきました。彼らはまたPAFFRELスタッフとともに、少なくとも一つの避難民キャンプの中に泊まることを計画しています。この国の南部のキャンプでは子どもと女性に対する虐待の報告があります。

先週、東部の町ヴェネガリで葬儀の集りに手榴弾が投げ込まれ、3人が死に20人が怪我をしました。NPチームはその攻撃の後で、護衛的プレゼンスを提供し、また同様に人権保護のNGOのスタッフへの同行もやっています。私たちのチームは、この事態を緩和するために紛争当事者の間に対話を開く際に支援しました。先週の終わりまでには夜通しの護衛的プレゼンスはもう必要なくなりました。

私たちのチームは、避難民キャンプにおける救援物資の配布と活動について、活発に監視し報告しています

プロジェクト・ディレクターのウィリアム・ノックスは1月8日、津波以降の紛争と人権問題の状況について国連のコフィ・アナン事務総長と主要なNGOとの協議会の一員として事務総長との会談に参加しました。

この2、3週間にわたって私たちの多くはNPを通してサルボダヤに対して12,000米ドルを寄贈して来ました。このお金で彼らは直ちに食料や衣類を配ることがき、医療団を組織し、いくつかの医療キャンプを運営することができました。サルボダヤUSAの専務理事のリック・ブルックスはこのように書いています。

「私は津波発生後直ちに寄せられたみなさんのご支援に対し繰り返し感謝したいと思います。サルボダヤ自身も私たち米国に居る者もオンライン方式の贈与の仕組みを持っていなかった時に、NPが募金の窓口役を果たしてくれたことは天の賜物でした。私たちは、みなさんが切迫した状況下でご親切と寛大な行為と無私の態度をありがたく思います。非暴力平和隊は、この2,3週間にサルボダヤに対して感動的な金額を寄せられました。 私はいまNPに委ねられた特別の支援の要請(本来のNPの使命のこと)にも応えることを強く訴えます。 もし不十分な資金の故にNPの使命と運営が十分な機能を果たせなかったとしたら悲劇でありましょう。」

サルボダヤとウィリアム・ノックスからのアドバイスにより、私たちはサルボダヤへの募金は終了させました。

募金に加えて、私たちのチームに対して多くのみなさんから善意とお祈りを寄せていただきました。世界中の人びとが1月中の金曜日に連帯と支援を込めて断食をしています。

私たちは今、即座の救援を乗り越えて進まなければなりません。そして中長期活動に向かわなければなりません。ヴァカネリで明らかにされたように、私たち市民の平和維持活動は、これまでになく必要とされています。私たちは、津波の危機に対処するため下記のように活動方針を拡張しました。来週にはケニアから平和維持活動員が一人加わり合流しますし、金曜日にはさらに二人がチームに合流します。私たちは今、第二次のチームを募集中で、今日までに210人の応募書類を受け取っています。私たちは現時点では12人のフィールドワーカーを追加派遣するのに十分な資金を持っています。しかしもっと必要です。執行委員が集まる1月26日までに今からどれだけ集められるかによっては、さらに11人を派遣することができるでしょう。平和活動家一人を募集し評価して訓練し、1年間サポートするには3万ドルかかります。どうかみなさんの想いとお祈りと黙想と断食とお言葉と募金の中で私たちをお支え続けてください。スリランカと全世界の非暴力平和隊は、このような悲劇的な時期の間も、思慮と力と実効性を持って本当に実行しています。

みなさん、ありがとうございます。

愛と感謝を込めて
NP国際事務局 事務局長 メル・ダンカン

当面の活動方針

・スリランカ人の救援と再建作業員が、実際の、あるいは脅しの、武力的、政治的あるいは物理的妨害または暴力を受けることなく彼らの作業に身を入れて実行できるように彼らを含めて、被災したコミュニティとグループへの非暴力的な保護を提供すること。

・NPが活動している地域を監視し、文書あるいは口頭による定期的な報告により情報を関係当事者に提供すること。

・包括的でコミュニティの参加を促進している救援と再建活動を明らかにすると同時に、党派的な或いは慣習を排除するやり方に起因する害悪がある活動をも明らかにすること。

・NPが活動している地域での新規の機関が、コミュニティの包括性と参加の原理を遂行できるよう支援すること。

・現在の和平プロセスが取り組もうとしている根元的な全国的ならびに地方的紛争の中の改善点あるいは悪化点を明らかにすること。

・食べ物と住まいに対する基本的人権を促進させるばかりでなく、人種を異にする共同体の調和と平和なスリランカを促進させるために、救援と再建活動へのコミュニティの関わりを励まし支持すること。

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スリランカ津波被災者救援キャンペーン

2004年12月25日に発生した「スマトラ島沖地震・津波」では、インドネシアやスリランカをはじめとしてインド洋沿岸諸国に甚大な被害をもたらしました。犠牲者は23万人を超え、被災者は500万人以上といわれています。

NPJはスリランカ研究フォーラム等の関係諸団体と緊急に会合をもち、共に救援活動をすることを決めました。参加団体の一つピースボートが1月1日よりスタッフ2名をスリランカに派遣し、被災状況の調査を行ないました。

その結果、被災地は津波により生活基盤がことごとく破壊され、とくに生活用水を井戸に頼っていた地域では、井戸に海水が入ってしまい、安全な水が得られないことが深刻な問題となっていることがわかりました。衛生状態の悪化も伴って、感染症や伝染病の蔓延が懸念されています私たちは遅れている浄水設備の支援をすることを決め、キャンペーンを行ないます。

スリランカでの設置等は、現地NGOセーワー・ランカーと共同で行ないます。

私たちは当面、次のような活動に取り組みます。

1. 広く募金を呼びかけ、救援物資の購入に当てます。
2. 1月中に小型浄水器を現地に届けます。使用浄水器:救水ユニットRO1000
3. 引き続き被災状況の調査を行います。

救援募金先

郵便振替口座: 00180−6−705651
加入者名: ピースボートUPA国際協力プロジェクト
※通信欄に「スリランカ救援基金」と書いてください。

お問い合わせ

ピースボート事務局:(03) 3363−7561
※募金活動のボランティアの受付も、同事務局で行っています。

スリランカ津波被災者救援キャンペーン・呼びかけ団体

スリランカ研究フォーラム
ピースボート
日本スリランカ文化交流協会
IPAC
アジア女性資料センター
町田国際交流センター国際協力部会
非暴力平和隊・日本(NPJ)

特集 スマトラ島沖地震インド洋津波 被災地支援情報

非暴力平和隊・日本(NPJ)では、前ページのとおり"スリランカ津波被災者救援キャンペーン"を呼びかけて支援金を募っていますが、日頃から協力関係にある団体を中心に、最新の救援活動・情報をご紹介いたします。

各団体とも支援内容にいろいろ特徴がありますので、各人のご趣旨により、こちらもご支援いただければと思います。

なお、より詳しい支援内容・送金方法などに関しましては、各団体にお問い合わせください。

アジア太平洋資料センター(PARC)

現在、ジャフナ県の被災者キャンプで生活している人びとへの食事・日用品の提供、家族を失った人びとへの支援をしている。また、今回の津波で大きな被害を受けた漁民に対する支援として、船や魚網の提供を行う予定。

送金先
・郵便振替口座 :00160-4-163403
 加入者名 :アジア太平洋資料センター
 ※通信欄に「スリランカ災害支援」とご記入ください。

・東京三菱銀行 神保町支店
 普通口座番号 :2208945
 口座名 :特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター
 ※銀行振込の場合は、お手数ですが振込後にPARC事務局(担当・熊田さん)までご一報ください。

特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)
 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路1-7-11 東洋ビル2階
 TEL: 03-5209-3455 / FAX: 03-5209-3453
 E-mail: office@parc-jp.org

ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)

BAJは津波が発生した26日から活動地であるスリランカ北部で負傷者の病院への搬送や食糧の配送など緊急支援活動を開始。現在は北部地域ではUNHCRと協力して仮設住宅の建設、東部や南部地域でも救援物資の配送や調査を行っている。今後は緊急支援から中・長期的な視野に立った復興支援活動を行う予定。

送金先
・郵便振替口座 :00160-5-571696
 加入者名 :ブリッジ エーシア ジャパン
 ※通信欄に「スリランカ津波被害救援」とご記入ください。

・りそな銀行 新都心営業部
 普通口座番号 :2227352
 口座名 :BRIDGE ASIA JAPAN 代表 根本悦子
 ※りそな銀行からお振込みの際は、お手数ですがメールまたは電話等でご一報ください。

特定非営利活動法人 ブリッジ エーシア ジャパン
 〒151-0071 東京都渋谷区本町 3-39-3 ビジネスタワー4階
 TEL: 03-3372-9777 / FAX: 03-5351-2395
 E-mail: baj@jca.apc.org

反差別国際運動(IMADR)

スリランカにおいては2002年まで20年間続いた内戦によってつれあいを亡くした女性たち(北部のジャフナ・東部のトリンコマリなど)や内戦に巻き込まれてきたムスリムの人びと(南部のハンバントゥタ)、子どもたち等に対する支援、またインドでは、カースト制度下で「不可触民」とされてきたダリットの人びとや沿岸地域の漁民のコミュニティなどが、支援活動の対象として想定されている。
*集まった募金の金額と現地の状況の変化に応じて、使途は変更される可能性もあります。

送金先
・郵便振替口座 :00130-8-35709
 加入者名 :反差別国際運動(IMADR)
 ※通信欄に、「スリランカ・インド緊急救援」とご記入ください。

・東京三菱銀行 六本木支店(店番号:045)
 普通口座番号 :4891417
 口座名 :反差別国際運動(IMADR)代表ニマルカ・フェルナンド
 ※銀行振込の場合は、お手数ですが振込後にご一報ください。

反差別国際運動(IMADR)
 〒106-0032 東京都港区六本木3-5-11
 Tel:03-3586-7447 / Fax:03-3586-7462
 E-mail: imadris@imadr.org

平和のための友の会(AFP)

現地スタッフが被災地を訪ね、実際の被害状況と短期・中期的なニーズを把握。被災者の中でも、援助の届きにくい人びと(特に内戦によって親族を亡くした女性・子どもたち、並びに、今回の津波被害によって両親を亡くした子どもたち)に対し、食糧・衣料品・寝具・医薬品・教育物資などを提供している。
*「平和のための友の会(Association of Friends for Peace)」 は、スリランカで長く続いた内戦により家族をなくし、厳しい環境で生きる女性や子どもたちを支援するために2002年から活動を始めた任意団体です。

送金先
・郵便振替口座 :15190-33805971
 加入者名 :A.F.P スリランカ緊急支援募金
 ※通信欄に「スリランカ津波被害救援」とご記入ください。
 ※ご寄付いただける方は、お手数ですがお名前・ご住所をメールにてお知らせ下さい。後日、今回の支援での活動報告を送付させていただきます。

平和のための友の会・日本委員会(AFP-J)
 〒733-0801 広島県広島市西区新庄町3−4−102号
 Tel:090-7500-0489 / Fax:050-3029-9408
 E-mail:akalanka1120001@yahoo.co.jp
 (日本委員会代表:ナーギタ・マハプリヤンクラマ)

アーユス仏教国際協力ネットワーク

インドネシア・スリランカ・タイで活動しているNGOや国際機関への資金援助。また、支援が届きにくいとされるスリランカのタミル地域、インドネシアのアチェ、タイにおけるビルマ人労働者への支援活動を優先的に進めるため、情報を集めている。
※インドネシアに関しては、「インドネシア民主化ネットワーク(NINDJA)」を通じての支援。NINDJAに関しては以下に詳細。

送金先
・郵便振替口座 :00120-3-711893
 加入者名 :アーユス
 ※通信欄に「スマトラ」とご記入ください。

特定非営利活動法人 アーユス仏教国際協力ネットワーク
 〒135-0024 東京都江東区清澄3-4-22
 Tel: 03-3820-5831 / Fax: 03-3820-5832
 E-mail: tokyo@ayus.org

国際平和旅団(PBI)

PBIはインドネシア・アチェで5年間ほど護衛的同行、平和教育プログラムの提供を行なっていたが、2003年5月に戒厳令が敷かれて以来、現地に入ることが出来ず、アチェ近郊での活動に従事。津波被災を機に閉鎖されていたアチェ事務所を再開し、護衛的同行などの人権活動、津波被災者へのカウセリングの必要性の調査を実施する。アチェ事務所再開に向けた緊急寄付を呼びかけている。

送金先
オンラインでの寄付

・国際郵便為替を下記住所宛てに送金。
 PBI Emergency Aceh Fund at Peace Brigades International / USA 428 8th St. SE 2nd Floor Washington, DC 20003 USA

Peace Brigades International / USA
 428 8th St. SE 2nd Floor, Washington, DC 20003 USA
 Tel: 202.544.3765 / Fax: 202.544.3766

インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)

インドネシア・アチェの被災者への支援。NINDJAはアチェのNGOとの広域なネットワークを活かし、アチェのNGOが主体となった緊急救援・復興活動を支援する。2月はじめから津波の被害の甚大なアチェ西海岸で、国際援助機関・NGOの手の届かないような遠隔地における緊急救援活動をおこなう予定。また、アチェ問題に長くかかわってきた経緯から、国際援助機関・NGOが撤退したあとも引き続きの支援を要請されており、中・長期的な生活支援(漁村への漁具・漁網提供、学校建設などの要請あり)を行っていく。2月以降、活動内容についてはホームページで紹介される予定。

送金先
・郵便振替口座 :00190-8-76398
 加入者名 :アチェ人道支援キャンペーン

インドネシア民主化支援ネットワーク(NINDJA)
 〒157-0065 東京都世田谷区上祖師谷1-32-2-101
 Tel / Fax: 03-5313-4470
 E-mail: office@nindja.com
 *専属スタッフが不在のため、電話での応対ができない場合もあります。ご了承ください。

日本国際ボランティアセンター (JVC)

日本国際ボランティアセンター(JVC)は、タイ現地のNGOやCBOなど3団体が救援活動のために立ち上げた「津波被災支援のためのタイNGOネット」("The Collaborative Network for the Rehabilitation of the Andaman Community")を通じて支援を行う。タイ南部パンガー県、クラビ県、トラン県、ラノーン県、プーケット県、サトゥーン県の支援が届きにくい小さな漁村を対象とする。

送金先
・郵便振替口座 :00190-9-27495
 加入者名 :JVC東京事務所
 ※通信欄に「タイ津波」とご記入ください。

日本国際ボランティアセンター(JVC)
 〒110-8605 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル6F
 Tel: 03-3834-2388 / Fax: 03-3835-0519
 E-mail: info@ngo-jvc.net

シャンティ国際ボランティア会(SVA)

在外事務所のあるタイにおいて支援を実施。被災状況の激しいパンガー県タクア・パー郡に初動対応チーム5名を急派するとともに、現地NGOとも連携を図りながら食糧(缶詰や乾パン類、ミルクなど)や飲料水、解熱剤などの基本医薬品、生活物資等を配布。パンガー県ならびにラノーン県の沿岸地域の児童を対象に制服や学用品などの配布も行った。今後も心のケアのための図書館サービスや子どもの遊び場づくり、保育や託児所施設の確保などを中心に救援活動を継続していく予定。

送金先
・郵便振替口座 :00150-9-61724
 加入者名 :社団法人シャンティ国際ボランティア会
 ※通信欄に「スマトラ」とご記入ください。
 ※この口座への郵便局からの振込み手数料は無料。振込みの際、手数料免除の旨、窓口で伝えてください。

社団法人 シャンティ国際ボランティア会
 (東京事務所)〒160-0015 東京都新宿区大京町31 慈母会館2・3F
 Tel: 03-5360-1233 / Fax: 03-5360-1220(担当:三宅さん・関さん)

オックスファム(Oxfam)

オックスファム・インターナショナルは、地震発生直後よりインドネシア、スリランカ、インド、アンダマン諸島、モルディブ、ソマリアで活動を開始。災害に見舞われた各地の人々に対し、水、公衆衛生設備、食料、避難所、その他必須の救助品を届けるための大規模な緊急支援プロジェクトを展開している。また、復興に向けた長期計画の策定を行うと共に、国際社会に対して政策提言活動を行い、長期的な貧困削減の必要性や債務などの重圧の緩和を訴えている。

送金先
 郵便振替口座 :00140-6-53804
 加入者名 :Oxfam
 ※通信欄に「スマトラ島沖地震支援」とご記入ください。

特定非営利活動法人 オックスファム・ジャパン
 〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル2F
 TEL:03-3834-1556 / FAX:03-3834-1025
 E-mail:info@oxfam.jp

U.S. Campaign for Burma(USCB)

タイ国内に数十〜百万人いるとされるビルマ人移住労働者とその家族が被災し、死者・行方不明者は合計で2000人以上になると見られている。被災者にはビルマからの支援が届かないばかりか、タイ国内での差別・偏見により援助を受けられない状況に置かれている(彼らに対し救援活動をしていたNGO「World Vision」の職員は襲撃された)。各国NGOや人権活動家も、タイ国内のビルマ人被災者の状況を憂慮・指摘している(IPS/「日刊ベリタ」*/BurmaInfoより)。アメリカの有力なビルマ民主化支援組織であるUSCBは、今回の津波被害に際し、タイ国内で被災したビルマ人への寄付を募っている。寄付金は、ビルマ人被災者の救援活動を行うビルマ人団体「ビルマ人権教育協会(HREIB)」へ送られる。

送金先
オンラインでの寄付

・郵便局から、為替証書を以下の住所に宛てて送る。
 ※その際、通信欄には"Fund for Burmese Tsunami Victims in Thailand"と記入してください。
U.S. Campaign for Burma "Fund for Burmese Tsunami Victims in Thailand" 1612 K Street, NW, Suite 401 Washington, DC 20006 USA

問い合わせ先
 BurmaInfo:ビルマ情報ネットワーク
 E-mail:saddhaa@nifty.com(担当:箱田さん)

*関連記事:「日刊ベリタ」

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PBI インドネシア レポート・2

みなさま、ご無沙汰しております。前回から今回のインドネシアレポート執筆までに、インドネシアではいろいろなことがありました。11月はじめにはイスラム教の、ラマダン(Ramadhan・断食)明けのルイドゥル・フィットリ(Idul Fitri)というお祭りがあり、クリスマスがあり、そして12月26日にスマトラ島北部のアチェ付近で起きた悲惨な地震と津波などがありました。これらについて順を追って書いていきたいと思います。

ルバランですが、今年は断食が11月2日に明け、私も無事1ヶ月間の断食を終えました。私はこの日の少し前から、友人の実家があるバリックパパン(カリマンタン島東部)に滞在し、友人の家族とともにこの日を迎えたのですが、たくさんの経験をすることができました。まず、断食が明けた日の朝は朝7時にモスクへ出かけ、たくさんの人が同時にお祈りをするトラウィ(Terawih)という儀式があり、その後それぞれ家に帰ってから、家族全員で1年間に犯した罪を許しあいます。その後は、ご馳走を食べたり、親戚の家々をまわって同じように1年間の罪を許しあいます。親戚の家をまわるときはいつもたくさんの料理があるのですが、口にしなければ失礼になるとのことで、みんなおなかいっぱいになっていました。イスラム教徒の子供たちはこのルバランのときにお金(日本でいうお年玉)をもらえますが、家族や親戚だけではなく、近所の人や知らない人からももらうことができます。私は何人かの子供がグループで家々を回り、訪問先の家でお菓子を食べたりお金をもらったりしているのを見かけました。

このルバランの前後にはほとんどのイスラム教徒が一週間から三週間の休暇を取り、帰省します。インドネシア人のたいていはイスラム教を信仰しているので、この時の交通は日本の正月ラッシュのようでした。

次にクリスマスですが、気候が暖かいせいか、イスラム教徒が多い国柄のせいかわかりませんが、一向にクリスマスがやってくる気配を感じませんでした。実際、ショッピングモールでもイベントがありましたが、1日遅れの26日にやっていました。しかし、ジョクジャカルタでは爆弾が仕掛けられることもなく、無事クリスマスが終わりました。

そして過去最大の大地震と津波です。スリランカやインド、インドネシアなどで特に大きな被害をもたらした大きな地震。私の住んでいるジョクジャカルタはスマトラ島からかなり遠いため、少しの揺れも感じませんでした。それで、恥ずかしながら、私は惨事の発生から2時間後に母親から伝えられて初めて知ったのが事実です。新聞やテレビ放送では毎日のようにアチェの映像が報道され、山積みにされた死体や、怪我をした人、そして悲しみに打ちひしがれている人々を目にします。とても怖くなりましたが、目をそむけてはいけないと思いました。事実、PBIのクライアントNGOのメンバーの中にも、死亡、あるいは未だに行方不明のままの方がいらっしゃいます。
ニューズレターNo. 6
1月9日にマリオボロで行われたチャリティーコンサート

ジョクジャカルタでも現在に至るまで、たくさんのチャリティーが行われています。12月31日から新年にかけては、ガジャ・マダ大学のキャンパスでは学生が大人数でアチェの人々に同時に祈りをささげようと呼びかけていましたし、そこで寄付金や物資の受付もまだ行っています。道では高校生や中学生、そして大学生が信号で止まった運転手に寄付金をお願いしたりもしています。そして、ジョクジャカルタで一番賑わうマリオボロ広場では、チャリティーが毎夜のように行われています。特に週末は夜遅くまで、コンサートと募金活動がアチェの人々のために行われているようです。

街角では"Doa untuk Aceh" (アチェのために祈ろう)とかかれたステッカーを貼ったバイクを見かけますし、大学生などが実際に現地へ赴いて救援活動も行っているようです。一般市民(ジャワ人)にとって、アチェの人々は同じ国に属する兄弟なのだから、助けて当然という考えが当然のようにあると感じました。

私は、各国や一般市民からの援助がきちんと犠牲者に行き渡ることを願ってやみません。しかし、悲しいことにバンダアチェでは、公務員が一般市民向けの救援物資として送られてきた即席ラーメンを1つ500ルピア(1円=88.95ルピア/2005年1月中旬現在)で売っていたという事実が報じられています。

さて最後に個人的な報告になりますが、1月10日に下宿先の風呂場で滑って転倒し、後頭部を数針縫う怪我をしてしまいました。先日抜糸し、ようやく洗髪できるようになりましたが頭を強く打ったということと、まだ頭痛がするので心配になり、近々ジャカルタの病院で日本人医師に診察してもらうことにしました。その経過は次回にご報告しますが、大事には至らないと思うのでご心配なく。

また、当初の予定を変更して、ジョクジャカルタでの語学研修をビザの許す限り行うことにしました。やはり3ヶ月間で新しい言語を習得するのは難しいです。NGOのボランティアとして現地に密着した活動を行うのであれば、現地語での高いコミュニケーション力が必要になると感じたのが原因です。配属はすでにアチェチームに決まりましたが、その一員として活動するのは3月初めからになりそうです。それまでも、そしてそれ以降も皆様のご支援をどうぞよろしくお願いします。

それでは皆様、寒いと思いますが体を壊さないように、各方面でご活躍ください。

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スリランカNGOネットワークとスリランカ高官との意見交換ワークショップ報告

スリランカの援助・調停・復興省(RRR省)次官、マナー県知事(GA)がJICAの研修員として日本に招聘されたのを機に、スリランカNGOネットワークとの意見交換が2004年12月14日に行なわれました。

小野山氏(反差別国際運動、IMADR)の司会進行で、まずNGOネットワーク代表・新石氏(ブリッジ・エーシア・ジャパン事務局長)が開会の挨拶とマナー県知事 Visuvalingam 氏、RRR省次官 Jayasinghe 氏の紹介をされ、それに続き、参加団体の自己紹介及び、NGOネットワーク活動が紹介されました。

まずマナー県知事が、「マナー県における日本の援助と日本のNGOの役割」と題して話されました。

マナー県は北部ジャフナに近い西海岸に面した小さな県です。県知事がビデオにより開発、復興の現状と課題について詳細な説明をしました。かなり膨大なデータが各説明に使用されていましたが、そうした数字が何を意味するのかは、なかなか理解できません。

いずれにしても、大半の資金が海外からの援助資金によっていることが明確でした。最後に課題として幾つかの点が挙げられましたが、中央官庁の権限が強い、即ち権限の委譲がなされず、地方行政機能の強化が出来ないでいるとの指摘は、次に説明した中央政府次官にどのように響いたのでしょうか。

次にRRR省次官が「現在の北東部復興開発とRRR省の役割」と題して説明されましたが、抽象的であり、総論的で、正に、マナー県知事の中央官庁に対する不満の正当性を裏付けるものでした。説明の迫力も県知事に比べ格段に劣っています。そして、要求するのは更なる外国からの援助であり、投資でした。特に、今回の主題が北部・東部スリランカの今後の復興・開発に関するもので、中央政府のLTTEへの対応が中心となる課題ですが、次官はこれらの問題には触れず、ただ、北部・東部の復興・開発に世界の関心を向けるためにも、更なる外国からの投資を要請するのみでした。

補足

RRR省( Ministry of Relief, Rehabilitation and Reconciliation )は北東部復興開発に関する主な組織(和平事務局、LTTEとの合意形成機関であるSIHRN、RRR政策実施の担当部であるOCG等)や、一般省庁の北東部復興開発案件を統括する上位省で、すべての援助機関における北東部案件の運営監理を担当するいわば「北東部支援案件の窓口」となる省です。国別NGO研究会(スリランカ)は外務省のNGO活動環境整備支援事業ですが、この実施団体として、スリランカで復興・開発の事業を行っている日本のNGOが2003年4月「スリランカ復興開発NGOネットワーク」を立ち上げ、非暴力平和隊・日本は2004年度よりこのネットワークに参加しました。2004年7月現在の参加団体は12団体です。

NPJも参加している募金の呼びかけ団体「スリランカ研究フォーラム」が今後の支援を考える会合を行ないます。ぜひご参加ください。

「スリランカ津波被災者の支援を考える集い」

2004年12月26日に発生したスマトラ島沖地震では、インドネシアやスリランカをはじめとしてインド洋沿岸諸国に甚大な被害をもたらしました。

スリランカでも4万人の犠牲者を出しています。12月27日にスリランカのNGOと共同で被災者救援のための募金活動を行ってきました。

この募金により、2月はじめにピースボートのスタッフが浄水器40セットを現地に届ける予定です。

いまや緊急の救援段階は過ぎ、すでに生活再建と自立にむけての中長期的な取り組みが求められています。この機に、津波被災時に現地に居合わせた方々や、精力的に支援活動を展開しておられる在日スリランカ人の方々からの報告を得ながら、私たちできること、すべきことを共に考えたいと思います。

日時:2005年2月6日(日)、15:00−18:00
場所:和光大学ぱいでいあ、5F(小田急線鶴川駅前)
参加費:無料
主催:スリランカ研究フォーラム
協賛:町田国際交流センター・国際協力部会
連絡先:スリランカ研究フォーラム事務局
 Tel: 044-988-7777(内 5904) E-mail : shibuya@wako.ac.jp
 または、NPJ事務局まで。

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第6回 非暴力連続講座 報告 「日の丸・君が代 強制から見えるもの」

ニューズレターNo. 6
河原井純子さん(都立七生養護学校教員)が報告をしてくださいました。今回の講座参加者は、14人(主催者側を含む)。約2時間の報告・質疑・議論は、なにか息が詰まるように感じられました。

報告の概要

ニューズレターNo. 6
『七生養護の教育を壊さないで -日野市民からのメッセージ』を手に、語る河原井純子さん
(1)昨年起きた、「七生養護学校の性教育に関する、都教委による処分」の顛末と現状について:
・事件当時の校長は降格・病休中であるが、現副校長は教員指導にあたり、「職務です」としか言わない
・教員は、都教委に提出を義務づけられている報告書類作成に忙殺されており、またその書類への、特定の人々からの開示請求が頻繁に行なわれていること
・「学校経営アドヴァイザー」が導入されたが、「あたらしい歴史教科書をつくる会」の流れの人物であるなど、特定勢力によるあからさまな動きなど、教育現場の現状が生々しく示された。

(2)河原井さんが卒業式・入学式の「国歌斉唱」時に「不起立」を実行し、処分をうけたことについて:
・処分のスピードやタイミングが絶妙かつ、異常に早い。4月には、転勤で、大部分の教員が七生養護学校から異動になる可能性がある
・これは、日本で起きている思想的動き(=統制支配を確かにしたいというもの)の中の一局面であると感じる、などなど。

報告者と参加者の質疑応答から

・一連の動きは、学校の企業化が進んでいるがゆえと思われるが、それを多くの保護者が望んでいるのも事実;たとえば、人事考課がないのはおかしいと、若い教員が言うなど、30年前との差があまりに大きいのが現状。
・ある組合はこうした不起立に関する動きをバックアップしないと決めている(=闘争資金が減るので、闘争を支援しない)
・報告者の河原井さんは、この問題を「人間の尊厳に関わる」ものと考えるのだろうが、職能だと考えればよいのでは?(参加者からの意見)
・現在の経済的に「豊な」生活スタイルを守ろうとしているうちに、なにか大切なものを失うような気がする、などなど。

●「暗い日曜日」という、ナチ時代を描いた映画を、知らずして思い起こしていました(映画自体は、"非暴力思想的"ではありませんが)。河原井さんが、最後に話された、「この事件で、いままで知らなかった方々に全国各地で会えた。それが嬉しい。NPJとももっと知り合ってゆきたい」という言葉に少しだけ救われた思いがしました。

●河原井さんが持参された小冊子・図書、『七生養護の教育を壊さないで―日野市民からのメッセージ』(つなん出版)と『良心的「日の丸・君が代」拒否』(明石書店)が参考になります。

●次回は2月5日(土)、「阿波根昌鴻の実践に学ぶ」です。

*12月4日(土)文京シビックセンターにて、ピースネットと共催

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GPPAC 東北アジア地域会議 記念シンポジウムへのご案内

紛争予防--市民・NGOからの提言

イラク、スーダン、コロンビア、チェチェン…。世界中で悲惨な紛争が絶えません。暴力に対する暴力の報復という悪循環です。しかし、その一方で、紛争が起こる前に「平和的に予防する」ための方法を世界の市民・NGOは考え、作りだし、国連に提言しようとしています。このシンポジウムでは東北アジア各地からのNGO活動家や研究者が出席し、紛争予防のための地域提言*2を紹介するとともに、平和を願う市民・NGOの声を届けます。また、GPPACの国際事務局代表も出席し、この紛争予防プロセスの異議と可能性を語ります。

■スピーカー
ラメシュ・タクール (国連大学副学長)
ポール・ヴァントンゲレン(GAPPC国際事務局代表、ヨーロッパ紛争予センター代表)

■パネリスト
君島東彦 (非暴力平和隊・立命館大学)
武者小路公秀 (反差別国際運動・大阪経法大学)
シム・ヨンヒ (平和を作る女性の会・漢陽大学)
吉岡達也 (GPPAC東北アジア地域事務局、ピースボート)
その他、アジア平和連合(香港)、中国国際NGO協力促進会(北京)、ピースタイム(台北)、国立海事大学(ウラジオストク)、政治教育アカデミー(ウランバートル)など

日時:2月4日(金) 18:00〜20:30(17:30受付開始)
場所:国連大学エリザベスローズホール(地下鉄表参道b2番出口徒歩5分)
定員:150名 通訳あり 入場無料
主催:GPPAC東北アジア地域運営グループ、ピースボート(GPPAC東北アジア地域事務局)、GPPAC東北アジア地域会議東京実行委員会
後援:国連大学・国際連合広報センター・国連開発計画

*来場をご希望の方は、事前登録をお願いします。こちらから登録用紙を入手、お名前・所属団体、メールアドレスを記入の上、 gppac@peaceboat.gr.jp または Fax 0333637562 まで お送り下さい。

GPPACプロセスに賛同を表明してください

●カンパ一口1,000円●個人賛同一口5,000円●団体・法人賛同一口10,000円
●振込先:郵便振替口座 00110-9-741009  口座名義:GPPAC 東北アジア

*カンパをいただいた方々、および賛同個人・団体・法人のお名前は原則として公表させていただきます。(匿名希望の方は郵便振替用紙に明記してください。)
 *東北アジア地域会議への海外からのNGO代表の渡航費など、会議実現のために使わせて頂きます。

連絡先:GPPAC東北アジア地域会議東京実行委員会(ピースボート内 担当:渡辺)
 〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3-14-3-2F TEL:03-3363-7561 FAX:03-3363-7562
E-mail:gppac@peaceboat.gr.jp

*1 GPPACとは・・・
 コフィ・アナン国連事務総長の呼びかけに応えて、2005年7月ニューヨーク国連本部で開かれる紛争予防に関する国際会議に向けて始まったのがGPPAC(武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ)です。世界各15地域でそれぞれ議論された紛争予防のための地域提言がニューヨークでの国際会議に集約され、世界提言として国連に提出されます。

*2 東北アジア地域提言とは・・・
 これまで1年近くにわたり東北アジア地域で提言についての論議が重ねられてきました。その最終的な論議と採択が2月1,2日に東京の国連大学で行われる「東北アジア地域会議」で、北京、上海、台北、香港、ソウル、ウラジオストク、サハリン、ウランバートルの各地からの平和NGO活動家や研究者、約40人によってなされます。提言内容は、日本国憲法九条の平和主義を基本理念として明記しつつ、具体的課題としては、紛争の平和的解決や非核化、軍縮といった内容に加え、ジェンダー正義の確立や歴史認識、戦後保障、難民・移住労働者・マイノリティの人権、持続可能な社会などを盛り込む方向です。

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今後の予定・事務局だより

非暴力連続講座のお知らせ

「わしらの平和運動は、沖縄から基地を無くしても終わらない。日本の平和憲法を、世界中で実現させて、世界中の武器を全部なくす。そして、地球上の資源を、地球上の生き物が、平等にバランス良く分け合って、生きてゆけるような社会にするまでは、平和運動はやめられない」(阿波根昌鴻)

第7回 非暴力連続講座 「阿波根昌鴻の実践に学ぶ」
 阿波根昌鴻(あはごん・しょうこう)さんは2002年に101歳で、平和に捧げた生涯を終えられました。戦後、島の63%が米軍によって「銃剣とブルドーザー」に象徴されるような乱暴なやり方で軍用地として強制収用されていきましたが、それに対し、あくまで非暴力の姿勢・手法で人々を指導し、土地を取り返していきました。阿波根昌鴻さんの闘いは単に「反対」するのではなく、「永遠の平和」を求めた闘いでした。
 今の時代こそ、私たちが阿波根昌鴻さんの実践から学ぶべきことは多いと思います。ビデオ上映を交え、今私たちに何ができるか、共に考えたいと思います。
◆参考文献 『米軍と農民』『命こそ宝:沖縄反戦の心』 共に阿波根昌鴻・著、岩波新書

■日時:2月5日(土)午後6時半〜9時
■場所:文京シビックセンター4階・和室1(Tel: 03−3812−7111)
 東京メトロ 丸の内線・南北線 後楽園駅 徒歩1分
 都営地下鉄 三田線・大江戸線 春日駅 徒歩1分
 JR 総武線 水道橋駅 徒歩8分
■参加費:500円
■主催:
非暴力平和隊・日本(NPJ)
 Tel: 080−5520−3077 E-mail:npj@peace.biglobe.ne.jp
ピースネット
 Tel: 03−3813−6490 E-mail:peacenet@jca.apc.org

非暴力連続講座・今後の予定

■第8回:「私たちの生活と軍事費」(軍事費分税金不払い・イラク派兵違憲訴訟等)
 日時:3月5日(土)午後1時半〜4時半
 会場:文京シビックセンター 4階和室1

■第9回:「ガンジーの非暴力(仮題)」
 講師:片山佳代子(『ガンジー 自立の思想』翻訳者)
 日時:4月2日(土)午後1時半〜4時半
 会場:SCAT(スキャット)セミナールーム(神楽坂駅近く)

会員募集

■非暴力平和隊の理念と活動に賛同・支援してくださる個人および団体を会員として募集しています。入会のお申し込みは、郵便振替、銀行振込、非暴力平和隊・日本ウェブサイトの「入会申し込みフォーム」をご利用下さいますようお願いいたします。
●正会員(議決権あり)
・一般個人:1万円
・学生個人:3千円
*団体は正会員にはなれません。
●賛助会員(議決権なし)
・賛助個人:5千円(1口)
・賛助学生:2千円(1口)
・賛助団体:1万円(1口)

■郵便振替:00110-0-462182 加入者名:NPJ
*通信欄に会員の種類を(賛助会員の場合は口数も)ご明記ください。 例:賛助個人1口

■銀行振込:三井住友銀行 白山支店 普通 6622651 口座名義:NPJ代表 大畑豊
*銀行振込をご利用の場合は、お手数ですが電話・ファックス・メールのいずれかを通じて入会希望の旨、NPJ事務局までご連絡くださいますようお願いいたします。

ウェブサイトからのお申し込み

メーリングリストのご案内

■会員の方...非暴力平和隊・日本からのお知らせやイベント情報を受けとるだけでなく、メーリングリストに投稿することができます。

■会員でない方...「お知らせ用メーリングリスト」にご登録いただくと、非暴力平和隊・日本からイベント案内などが届きます(投稿はできません)。

お申し込み・お問い合わせ

■非暴力平和隊・日本に関する資料のご請求や各種お申し込み・お問い合わせは 本誌表紙に記載されているNPJ事務局までお願いいたします。

事務局便り

ニューズレター6号では、スマトラ島沖地震・津波被災地への支援情報を特集しましたが、いかがでしたか? 情報の中には、災害発生から1ヶ月が経った今も、満足な援助を受けられずにいる人々の姿を伝えるものがありました。長期的な復興を見据えた支援を呼びかけていくと同時に、支援からこぼれ落ちてしまう人々の存在を忘れるわけにはいかない、との思いを強くしました。さて、編集部では、みなさまからのご意見・ご感想をお待ちしております。今後とも、非暴力平和隊へのご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

非暴力平和隊(NP, Nonviolent Peaceforce)とは...

ニューズレターNo. 6 地域紛争の非暴力的解決を実践するために活動している国際NGOで、非暴力平和隊・日本(NPJ)はその日本グループです。

これまで世界中の平和活動家たちが小規模な非暴力的介入について経験を積み、功を収めて来ました。NPはこれを大規模に発展させるために2002年に創設されました。

非暴力・非武装による紛争解決が「夢想主義」でも「理想主義」でもなく、いちばん「現実的」であることを実践で示していきます。

NPは、地元の非暴力運動体・平和組織と協力し、紛争地に国際的なチームを派遣、護衛的同行や 国際的プレゼンス等によって、地元活動家等に対する脅迫、妨害等を軽減させ、地域紛争が非暴力的に地元の人によって解決できるよう、環境づくりをすることを目的としています。

NPは2003年11月からスリランカに、日本人1人を含む13人のメンバーを派遣し活動しています。

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