非暴力平和隊・日本

藤村陽子インドネシアレポート:No.1

No.1 2004年10月20日

PBI 藤村陽子
ジョクジャカルタにて

寮の友達と

寮の友達と

皆様こんにちは。私がインドネシアにきて1ヶ月が経ちました。今回は最初の状況報告ということでジョクジャカルタの雰囲気と私の生活等を中心にご報告したいと思います。

ジョクジャカルタはご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、インドネシアの中でも古都といわれている町です。ここには世界遺産に指定されている寺院が2つもありますし、ワヤン・クリッ(影絵芝居)やバティックなどの伝統工芸もあります。しかしその半面、大学生の町でもありいろいろな地域から集まった学生で賑わう一面も擁しているので、とてもおもしろい町だと思います。

私は現在、Wisma Bahasa(ウィスマ バハサ)という語学学校で月曜日から金曜日まで毎日、インドネシア語の授業を受けています。上達は少しずつですが、毎日楽しく勉強しています。同じ語学学校で勉強しているPBIのボランティアは私のほかに7名おり(10月20日現在)、お互いに切磋琢磨しながらがんばっています。ここでは単語や文法などの基礎の習得から最終的にはインドネシアの政治や紛争、平和についてまでを議論できるまでになる予定になっています。私は現在、6冊ある教科書のうち、3つまで終了しましたが、まだまだコミュニケーションはスムーズには行かないのが現状です。

滞在先はコスというインドネシアの学生には一般的な寮のようなところです。1つの家に女性ばかりの15名ほどが共同生活をしており、風呂トイレが共同で部屋は1人に1つあります。洗濯は洗濯機がないのですべて手洗いでやっています。私以外の住居人は全員がインドネシア人です。そのほとんどが大学生で、中には大学で日本語を勉強している学生もいるのでとてもお世話になっています。毎日学校から帰ると、みんなが私にインドネシア語やインドネシアの文化、そしてイスラム教について教えてくれるので、私はそのお礼に英語や日本語、そして日本の文化を教えています。私がこのコスで感じたことは、インドネシア人は友達との親密な関係を好み、いつも助け合いながら生活するという習慣が強いということです。私は以前、イギリスに住んでいた経験がありますが、個人的には欧米の個人主義の環境で生活するよりもインドネシアでのこういった生活のほうが居心地がとてもよく感じられます。

現在、ラマダンで下宿先の友達が断食中ですが、私も実は断食に挑戦しています。きっかけは、地元の人と同じように生活してみたかったこと、インドネシアの文化を少しでもわかりたかったこと、そして食べ物のありがたさや貧しい人の気持ちを理解するという、昔から両親に学んできたことをもう一度再確認するためです。午前3時頃に起きて食事をとるので夕方の6時前まで何も食べたり飲んだりできないですが、意外と大丈夫です。しかし毎日暑いインドネシアで日中外に出るととてものどが渇くのですこしつらいですが。まだ断食が始まって6日目ですが、1ヶ月を目指してできる限りがんばってみたいと思います。

語学学校で勉強中はPBIの活動はほとんどありませんが、一度アチェチームのクライアントの方とお会いしました。しかし、フォーマルなものではなく、一緒に食事をしながら話をした程度でしたのでとてもリラックスしたものでした。現在アチェ問題に取り組んでいるメダンチームはジャカルタへの引上げ作業に入りました。今後、私たちが再びアチェ地区へ戻れるように祈りながら私はインドネシア語の習得に励んでいる今日この頃です。

これからも皆様の励ましと応援を支えにがんばっていきますので、そうぞよろしくお願い申し上げます。

藤村 陽子

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