スリランカ通信44号/お願い！スリランカ津波災害報告（6）
2005年1月8日
大島みどり
この通信は私の個人的な感想や考えを述べたものであり、Nonviolent Peaceforceあるいは非暴力平和隊・日本の公式見解を示すものではありません。転載・転用をご希望の際は、筆者あてご連絡ください。
スリランカ・ジャフナから大島みどりです。
1月7日付け朝日新聞夕刊（夕刊のない地域はごめんなさい）社会面に、少しだけわたし（とNP）のことも掲載されたそうです。（突然の津波、救援に奔走 スリランカで邦人2女性 インド洋津波）もしお手元に新聞があったら、探してみてください。
きょうはお願いがあって、書かせていただいています。わたし（たち）の知り合いで、ちょうどこれからNP（ジャフナ）のパートナーとなって共同作業をしようとしていた団体が、今回の津波の被災者たちを対象に、トラウマ・ケアのプロジェクトを始めようとしています。4つの村を対象に2年間のプログラムを提供しようとしているとのことですが、最大の問題は、カウンセラー（社会心理学）の不足です。ジャフナでは現在4つの団体が社会心理学の専門をもったカウンセラーを擁しているだけで、とても今回の被災者全体をカバーできる態勢ではありません。（新聞によるとスリランカ全体の被災者のうち、ほぼ20％がトラウマによって、カウンセリングを必要としているとのことです。）そこで、彼らはまずカウンセラーの養成講座を設けたいと考えています。週に3−4日、講義とOJT（現場での実践）を交えて、約6ヶ月のトレーニングで25−35人くらいのカウンセラーを養成できると言っています。養成されたカウンセラーへは、さまざまな団体から声が掛かり、ジャフナだけではなく、キリノッチでもムラティブでも、どこへでも要請に応じて派遣されることになるそうです。わたしはこれは絶対に必要なステップだと考えています。そして、これに必要な経費は、約75,000ルピー（約7万5千円）だそうです。
みなさまへのお願いは、このカウンセラー養成のための募金です。もちろんすでに多くの方々が、何かしらの方法でスリランカへの支援を始めてくださっているだろうと思います。ただ、もしまだどうしようかと悩んでいらっしゃる方や、どこへ何（もの、お金）を支援しようと考えていらっしゃる方がおいでであれば、どうぞこれからは、モノではなく、こうしたソフト面での支援（あるいはそのための資金援助）にご協力いただけたらと思います。長い目で見ても、これからの彼らの生活を支えていくために、物資の支援だけではなく、心のケア支援は欠かせません。
支援金の回収方法については、わたしがこちらに居るため、おそらく日本のどなたかに窓口になっていただく必要があるだろうと思います。これからどなたかにお願いするつもりです。なので、とりあえず、もしこのわたしのお願いに、ほんの少しの金額でも寄付してくださるお気持ちがありましたら、どうぞ、あと数日お待ちください。振り込み方法などを、検討して再度お知らせさせていただきます。7万5千円という額は、ひとりが負担するには大きすぎますが、たくさんの人たちが協力してくだされば、決して大きな金額だとは思いません。（スリランカでは大変大きな金額です。標準はわかりませんが、月給が1万5千ルピーくらいの人はたくさんいますし、もちろん壊滅した漁村では、1万5千ルピーさえも、稼いでいないはずです。）
どうぞ、みなさまの暖かなお気持ちを、少しだけ分けてください。よろしくお願いいたします。（注：これはあくまでわたしの個人的なお願いで、NPとも非暴力平和隊・日本とも関係がありません。ご了解ください。）
きょうは、お願いだけでごめんなさい。
明日で災害から2週間です。忙しく援助活動をしている人たちにとっては、あっという間の時間ですが、じぶん自身が傷つき、家族を、親類を、家を、そしてすべてを失った人々にとっては、長い時間だったことでしょう。彼らに笑顔が戻る日が一日でも早く来ることを祈って。
大島みどり
【追記】：2005年2月13日
「みどりの種まき基金」と名づけられたこの支援プロジェクトへは、順調にみなさまのご好意が寄せられ、大変感謝しています。支援金の振込先は、下記のいずれかです。振込みをされました方は、お手数ですが、大島みどり（moshima@nonviolentpeaceforce.org）までご一報ください。入金確認後、お礼とプロジェクトの進捗状況をアップデートしたメールを送らせていただきます。
振込先：
- 東京三菱銀行 武蔵境支店（221） 4219240 遠藤鈴維子
連絡先：治療院なゆた堂 武蔵境市1-3-4 エーブル武蔵境208 - 郵便口座 10170-35201851 大橋祐治
連絡先：113-0024 文京区西片2-8-9